September 10, 2011
手紙
言葉を刈り取られたところで、
この胸が血を流すことも無い。
魂は常に軽やかな翼を従え、
櫟の樹を越え、
黒く尖った柵を越え、
真っ直ぐにその開け放たれた窓へ飛び込むだろう。
瞳閉ざされようと、
瞼越しの夢のなか、
愛しい姿を描きつけよう。
思考はそっと、
密かな夜に溶けたまま…
この文に隠された名を、僕は知っている。
けれど偽りが、
赤黒く艶めく蝋封が、僕の影をも綴じてしまったようだ。
ひとり居の夜の寂しさを
調べ悲しく歌いたもうな。
否、優美なる者達よ、夜は
睦まじき語らいの為に在るものを。
貴女が私の、この上なく美麗な
半身として与えられもしたように、
夜はこの世の半ば、それも
この上なく美しい半ばというのに―
"Philine"
この胸が血を流すことも無い。
魂は常に軽やかな翼を従え、
櫟の樹を越え、
黒く尖った柵を越え、
真っ直ぐにその開け放たれた窓へ飛び込むだろう。
瞳閉ざされようと、
瞼越しの夢のなか、
愛しい姿を描きつけよう。
思考はそっと、
密かな夜に溶けたまま…
この文に隠された名を、僕は知っている。
けれど偽りが、
赤黒く艶めく蝋封が、僕の影をも綴じてしまったようだ。
ひとり居の夜の寂しさを
調べ悲しく歌いたもうな。
否、優美なる者達よ、夜は
睦まじき語らいの為に在るものを。
貴女が私の、この上なく美麗な
半身として与えられもしたように、
夜はこの世の半ば、それも
この上なく美しい半ばというのに―
"Philine"
alf_maria_lully at 08:32│Comments(2)│TrackBack(0)│
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by AKI September 10, 2011 17:39
言霊となるように声に出して今読んでみました。
>魂は常に軽やかな翼を従え
とか、特に
>魂は常に軽やかな翼を従え
とか、特に
2. Posted by Louis.A September 11, 2011 06:38
AKI様
ありがとうございます。
音にされて初めて昇華されるのが「台詞」と云うものです(笑)
これが舞台のうえで流れるのは、いつになるやら…
ありがとうございます。
音にされて初めて昇華されるのが「台詞」と云うものです(笑)
これが舞台のうえで流れるのは、いつになるやら…