August 18, 2017

葡萄酒色

知っているか?「オデュッセイアー」では海の色を葡萄酒に喩えた一節がある。
“葡萄酒色の海”

水で薄められた古代ギリシャのワインは深い群青色だったとも云うが、盲目の詩人がそれを見ることは叶わないだろう。
ホメロスは豊かに拡がる風景と気紛れに顔を変える様をそう表したのだとわたしは思う。

…そう、あの人から聞いた話だ。何故いま思い出すのだろうな。

酒で満たした宴は波を孕み、やがてこのバイエルンを呑み尽くす流れを生むだろう。
海を知らないお前達には、分からないかもしれないが。


Les Miroirsでホメロスと云えば“ホメロスの蝶”が登場する「poiche」だろうが、執筆当時シュナックとアプレイウスばかりに熱を上げて途中で読むのを諦めてしまったオデュッセイアーに(イーリアスにも)こんなに美しい言葉があったのか。
原語は“οινοψ ποντος”、葡萄酒のような海、が直訳だそう。(英訳は“wine-dark sea”が主)日本語訳では“菫色の海”とするものもあるらしいが、これは表現の意図するところとずれてしまう気がする。

海の色に染まる、ギリシャのワイン〜♪が実は物凄く詩的な表現だった訳だね(笑)

余談だが“葡萄酒色の神”となると、そのもの酒と豊穣の神・ディオニソスを指すそうな。

[画像:99f141ef.jpg]



◇所属劇団◇
幻想芸術集団 Les Miroirs

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alf_maria_lully at 06:07│Comments(0)

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