May 2012

May 09, 2012

渇望

甘美い熱は私を徒に飢えさせるのみ……

ゲーテの言葉を真に捉えれば、
お前は私、
私の美であり、半身なのだ。

名残惜しげな一雫、
熱情と飲み下し。

冴えた瞳で、
しかし、
尚も夢想に酔っている。
目前に開け放たれた、白い夜に酔っている。

押し殺すような囁きのもと、
紅潮し、輝きを増す肌。
お前の魂を魅惑的に包むそれに、
愛しく口付ける微笑のなかで、
心は常に僅かな疎ましさを反芻する。

腕の中の鼓動が、呼応する貌が、
全てでは無いのだと、
炎の様に愛しても、決して融け合えぬと思い知る。

けれど悲しき哉、
肉体を持つ者は、
その戯れに一瞬の恍惚を覚えるほか、術を持たぬのかもしれん。

仮初めの悦びが、安らぎが、脳髄まで浸す、
麗しき錯覚の時よ…

やがて狂おしい嵐の過ぎ去りしあと、ほどけた唇でぼんやりと嘆く。
「今宵も叶わなかった」と、落胆のなかで眠るのだ。

お前は、私に気付くだろうか。
自身ですら完成しえない理想に。
いつか、私の欲するものに。

ああ、
甘美い熱は、
私を徒に飢えさせるのみ……





ランキング参加中
↓please click↓
alf_maria_lully at 08:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 07, 2012

観劇

連日と劇場へ赴く、有意義な週末を過ごした。


土曜日…

grande chalet番外公演「狂骨の夢」を観に大塚・萬劇場へ。
知人役者さんやら間接的に知っている役者さんが多く出演されていた。
京極夏彦の小説を舞台化したものだそうで、ミステリに馴染みの無いわたしは相当頭を使う芝居かと覚悟して(?)観に行く…
それはもう巧妙に入り組んだ話だったのだが、約3時間という長丁場と恐ろしいほどの台詞量の多さにも拘わらず、構成が本当に素晴らしく観易くて感動。非常に集中して楽しめた。
そしてまた素敵な役者さん方を、贅沢に使ってらっしゃる訳だ…
とても上質な時間を過ごせた気分、色々な意味で心地良い裏切られ方をした、ような。


日曜日…

雪組公演「ドン・カルロス/Shining Rhythm!」を観に東京宝塚劇場へ。
先日のキム退団発表が実はかなりショックだった…これからだと思っていたのに(泣)

グランド・ロマンス「ドン・カルロス」
シラー原作「スペインの太子-ドン・カルロス-」を下敷きにしたミュージカル。16世紀スペインを舞台に、若き王子カルロスの秘めたる恋や父王との確執を描く。
話やモチーフは非常に好みなのだが、結末はかなりご都合主義(苦笑)ベタで良いのだけど、そう無理にハッピーエンドにせずとも…
しかし、舞羽美海ちゃんはちょっと可哀想だった。役柄的に仕方ないが、周りが貴族ばかりで煌びやかな服を着ているなか、ヒロインの衣装が殆ど女官服はなぁ…美海ちゃん好きとしてはそこは何とかして欲しかった(苦笑)
キムちゃん、またしても悩める青年。少し痩せてシャープになったが、やはり可愛い。しかし王道だし似合うのだけど、せっかく芝居も巧いのでトップ・音月桂にたまには大人な雰囲気の役にも挑戦して欲しい。が、もう辞めてしまうならいっそこの路線を貫いて貰いたい気もする。

グランド・レビュー「Shining Rhythm!」
開演前にスカイステージの稽古風景でプロローグに可笑しな(キラキラ感が出てるけれど少々ダサい)振りを見付けてしまい、気になって本番中1人でバカうけしていた(笑)
アンダルシアの場面が良かった、曲も良いのだが、衣装が物凄く好み。スパニッシュな肩飾りの付いた白の変わり燕尾&フラメンコスカートの白ドレス、素敵。
中詰に一瞬出てきたキム&ちぎの男役同士のタンゴ?が謎…何故そこで組んだのだろう?(苦笑)
せしるちゃんに注目して観ていたけれど、今回は特に目立ったことはしてくれなかった。変わりなく暑苦しかったが(誉めてる/笑)
レビューは全体的に概ね好きでした。


今回の公演限定デザート、その名も「ドン・カルメラ」…何とも言えぬネーミングセンス。
ミルクプリンの上に、ホイップ、ビスケット、カルメラ(キャラメル)味のプリンが乗っている。
想像通りの味だが、普通に美味しい(笑)





ランキング参加中
↓please click↓
alf_maria_lully at 09:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 05, 2012

通院

今更ながら、医者に行ったときの話。
最近は極力内臓に負担の掛からない生活を心掛けていたので、もう死ぬほど不調という日もなくなっていたのだけどね。
なんだかよくある話で、絶不調の時ほど多忙週間で通院出来ず、時間が出来たら〜なんて我慢するとそのうち騙し騙し回復した気になってしまうという悪循環(苦笑)
しかし、またいつ波がやって来るか読めないので今のうちに…

受付時間ぎりぎりに、居城近くのクリニックへ。内科・胃腸科・循環器科と揃っていれば間違いない。と受付へ向かうと、なんと保険証の有効期限が半年以上前に切れていたという驚愕の事実が発覚…区役所からの封書?はて、そんなものあったのか?そしてつまり半年以上も医者に掛かっていないわたし。
区役所で再発行してからまた…なんて言われたが、巷が黄金色の週間に差し掛かろうとしている訳だ、明けまで待てぬ!
仕方無く自己負担で診て貰ったが…いや、色々検査されなくて助かった(苦笑)

とりあえず問診&触診のみ。一瞬、盲腸が云々と言われて震え上がったけれど、まぁ現在は特に酷い炎症があるようにはみられないとのことで、毎度のように「胃炎」で丸く収まった(いや、収まったことにはならないか?)。
此処のドクターは非常にほんわかした人で、病状も日頃の生活のことだとかもまるで小さな子供に教えるかのように丁寧に説明してくれるのだ。因みにわたしの胃炎は食器洗いに例えられた(笑)
とりあえず消化に良いものを食せ、と。刺激物&脂っこいものは自殺行為ですと。
規則正しいか否かはさておき、ひとまず食事には気遣うようにしてみた。
時折無性に肉や揚げ物が食いたい気がするが、気のせいだと思うことにしている(笑)
薬(此方も勿論全額負担/泣)も出して貰ったことだしな。
なんとなく、快方へ向かってはいる気がする。


そんな日々。

話は変わって、
昨晩、非常に美味いスコッチに出逢った。

本調子ではないので、本当に舐める程度戴いただけだけどね。
ウィスキーというものの価値観がだいぶ変わった。今迄スタンダードなものしか味わってこなかったわたしは、それはそれで美味いと思ってきたのだけど、全く浅かったのだな。
初めて美味い紅茶に出逢った時とまさに同じ、本物と思った味以降はストレート以外は邪道な気がしてしまうようになるくらい探究心が湧くというか価値観が変わるのだ。
一口で衝撃を受けたスコッチ、値段もなかなか衝撃的だったが、因みにその店で一番高価という最高級のダルモアはもはや値段も付けられないレヴェルの代物らしいが敢えて出すなら1杯で51万円だそうで上には上がある訳。ますます深い(苦笑)

不思議な縁から、月末の講習会を手伝う事になりそうだ。ジャパニーズがメインだが、貴重なウィスキーが出る会らしく、返事をしたあとで軽く焦っていたりする…
これも経験、だろうか。


ランキング参加中
↓please click↓
alf_maria_lully at 00:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 03, 2012

更新

随所を、こっそり更新。
いや、本当はこっそりするべきでは無かった部分もあったのかもしれないが…ひとまず、web上でも身辺整理はついたかと(苦笑)


劇団関係のご報告は、また改めて詳細を出そうかと。先にサイトの方は更新してしまったのだけど(というかオフィシャルより前に某所で情報が出てしまっていたが…)、諸々のトラブルで公演日程&劇場に変更がありました。

10/13&14
APOCシアター
です。

上演内容に変更は無し。
引き続きキャスト・スタッフ募集しております。自薦他薦不問(笑)よろしくお願いいたします。
なんだかうちで人手不足が起こる度に「理想が高いのでは…」とよく言われるのだが、Les Miroirsは基本的に来る者拒まぬスタンスでやってきたのだよね。様式美全開なので、正直演者の向き不向きもある劇団なのは確かだが、別にヴィジュアル審査とか無いので(苦笑)
blogでも再度募集を掛けようと思っているが、今後は初心にかえって旗揚げ当初と同じ手段のローラー作戦(?)でいくつもりなので、気に掛かった方は早めに応募どうぞ。定員になり次第の締め切りです。

詳細は劇団サイトをご参照下さい。

フライヤー(製作途中…)



それから、
2007年後半のblog記事を公開設定にしてみた。
このちまちまとしたblog工事はいつまで続くのだろうか…そんな古い記事まで見返す奇特な方も居なかろうと思っていたのだが、最近ちょこちょこいらっしゃるようなのだよね(アクセス解析参照)しっかり整備しなければ。

2007年のわたしも相変わらず夢想家でポエマーだ。若干病み気味な散文が多いような?一体なにがあったのか…覚えていない…
2006年開設のこのblog、もう6年も此処で公開自己陶酔をしていると思うと少しゾッとしないこともない(苦笑)


ランキング参加中
↓please click↓
alf_maria_lully at 09:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

May 01, 2012

苺園

不眠のまま、ちょっと遠出。苺狩りに出掛けた。
もう時期的にもぎりぎりだったので、最後のチャンスと(笑)

前日に電話で聞いた通りに、バスに乗り込み、指定の停留所で降りる。
が…目印と言われていた店や学校が見当たらない。
ひとまず、看板を頼りに周辺をうろうろ…うろうろ…しているうちに、気付けばそこは一面の田園風景(笑)



おぉ…とりあえず、携帯電話のGPS機能を駆使してなんとか苺園の住所に近付いていく。
畑を迂回し、住宅街へ入る。陽射しのせいでへろへろである、道を尋ねようにも歩いている者など居ないのだ。
観念して電話で道を訊いてみたが、苺園の老人に半ばキレられて苛々(苦笑)こっちは客だぞ、しかもまるで土地勘も無いのだからもう少し丁寧に教えてくれても良かろう。

そして、なんとか辿り着いた苺園。駅に降り立ってから実に1時間半経過していた(バスで15分と言われていたのに…)



なかなか広い。
昨今は苺ハウスもバリアフリーなのだ、道も広く、何より高い位置に植えられている為に屈まずにも苺が摘める親切設計。

(品種は忘れてしまったが)2種類の苺が栽培されており、30分間食べ放題。せっかく苦労してここまで来たのだから!と目一杯食べてやった(笑)果物狩りの類は実は初めて行ったのだけどこれが結構楽しかった。摘みたての苺、美味です。
当たり前だが、パック詰めで都会に売られているものと違い、粒の大小や形も様々で眺めているだけでもちょっと楽しい気分。

しゃくれ気味の苺(笑)


残念ながら持ち帰りは出来ないので、心残りの無いようにたくさん戴きました。
土産物は大瓶のジャムやら重そうなものばかりで断念。割と満腹だったので売店のソフトクリームも諦めてしまい、本当にただ苺狩りだけを目的とした小旅行となった(笑)


これは、併設の椎茸ハウスの入口にポツポツと生えていたプチ椎茸(笑)
隣に置かれたタバコの箱とサイズ比較してみて下さい、なんとも可愛らしいでしょう?

そして、帰りも他に交通手段が無かった為に元来た道をバス通りまで歩いて帰る(苦笑)食後の運動…か…またしても畑を越えて行った。

帰路、可憐なベニシジミに遭遇。

まぁ、たまには田舎も悪くない。

都会に疲れていたので、良い気分転換になった。
苺園の滞在時間より、行き帰りに要した時間の方がはるかに長かったことは言うまでも無いが(苦笑)




ランキング参加中
↓please click↓
alf_maria_lully at 06:22|PermalinkComments(0)
profile

朝霞ルイ

Archives