June 2014

June 30, 2014

櫟の館

birthday event終了致しました。
ご来場くださいましたお客様、お力添えくださった皆様、本当にありがとうございました。
私的な催しではありましたが、お楽しみ頂けておりましたら幸いです。

例の如くの思い付きでことを進めてしまったが、蓋を開けてみたらあれこれ不慣れなことばかりで結構ばたついたな。直前まで映像があがらなかったり、演目の内容も固まらなかったり…なんだかもう、大丈夫かなぁと不安になることも多かったのだけど(苦笑)


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「櫟の館」は、ヴィリエ・ド・リラダンの幻想短編小説「ヴェラ」を下敷きに今回一人芝居として書いたもの。
原作ではブローニュの森の〜なんて描写があるのでフランスが舞台なのだろうが、折角フラメンコギターを弾いてもらうのだからとセヴィリアに書き換えてみた。文庫サイズで20頁も無い原作、なかなかショッキングな内容だが言葉ひとつひとつが詩的でまさに耽美という雰囲気。いつかこれ上演してやろうと初見の段階から目論んでいたのだ(笑)
この手の狂気じみた芝居は実は意外とやったことがなく、どちらかというと苦手な部類なのだけど、たまにはこういうのも良いかと挑戦してみた。そして初の一人芝居という…正直かなり怖かった、度胸つきましたよ。
何より恐ろしかったのは、一週間前まで保留状態になっていたラストの唄。うちの劇団では演出権限により封印してきたので、舞台で歌ったのは客演先以来6年振りくらいだろうか(苦笑)いきなり生演奏でそんなことをするなど無茶をしたものだと思う。
楽譜が読めないので…知っている曲をお願いした。何故ここで趣味に走った?という勢いで恐縮しつつもなんとKlahaさんの曲を歌わせて頂いてました(笑)でも雰囲気合っていたでしょう?フラメンコ風アレンジでかなり激しくなっていたので気付いた人は居なかったのじゃないかな。

↓原曲↓

全然違う…LIVEで聴くことがもはや二度と叶わぬならと自分で歌ってみた、訳じゃないよ(笑)

どちらにしても、ね。
何故birthday eventでこんなハッピーとは言い難い演目をセレクトしたの?という突っ込みは特になく安心。朝霞だからやっぱりこんな感じか〜と思われていただけかな…?


芝居の後は、10年間の出演作品のダイジェスト映像を流したのだけど…意外と皆さん真剣に見て下さって嬉しい半面若干の気恥ずかしさが(苦笑)古いものはかなり拙い感じなので、新鮮に感じたのではないでしょうか。
こんな過去あっての今の朝霞ですから。

限られた時間のなかだったけれど、楽しく過ごせました。
本当にありがとうございました。

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公演後記、ゆるゆる書いていきます。


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June 29, 2014

出演情報†Birthday企画

◆イベント終了までtop記事にさせて頂きます◆
PC版からご覧の方、最新記事はこの下にございます。

birthday
Birthday Party
2014/06/28&29 @自由が丘Mum

+++++

「櫟の館」
〜ヴィリエ・ド・リラダン「ヴェラ」より〜

同じ誕生日のアーティスト2名によるコラボレィション。
フラメンコギターの旋律に乗せてお送りする一人芝居の上演です。

櫟の樹に囲まれた館で、愛妻・ヴェラの亡霊と暮らすダヴィノ伯爵…妄想と狂気の世界。

[出演] 朝霞ルイ/釜谷明也
[スタッフ] 乃々雅ゆう [企画]幻想芸術集団 Les Miroirs

+++++

【日時】 06/28&29 両日17:00〜19:00
【会場】 自由が丘 Mum (自由が丘駅正面口・北口より徒歩5分程)
【チャージ】 ¥2,000(1drink付・以降別途料金)
◆19:00以降の店舗営業時間もそのままお楽しみ頂けます

お席のご予約はles_miroirs01@yahoo.co.jpまで。
お名前・ご連絡先・ご来場日・人数をお知らせ下さいませ。
お席に限りがございます、お早目のご予約をおすすめ致します。

+++++

過去出演作品の舞台映像上映・お客様との交流タイム等で送る、アットホームなイベントです。
同じ6/25生まれのギタリスト・釜谷さん、また以前からお世話になっております自由が丘Mum・戸部麻貴子ママにご協力頂き、実現致しました。
出し物は実験的要素の強いもので、まだまだ未知数です。「せっかくなので自分らしいものを」という部分と「せっかくなので普段は絶対にやらないことを」という部分、両方を詰め込んだものに仕上がってきています。
演目自体の上演時間はあまり長くなく、交流がメインのイベントになる予定ではありますが…舞台以外での、お客様と距離の近い催しも久し振りですので、楽しんでいきたいと思います。
活動10周年の節目に、日頃から応援してくださっている皆様に感謝の気持ちを込めて企画させて頂きました。
お飲み物を片手に寛ぎながらお楽しみ下さいませ。ご来場お待ちしております。

◆会場地図◆
東京都目黒区自由が丘1-3-17-2F
tel:03-6421-3317
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June 25, 2014

御礼

先日は座長の誕生日だったが、朝霞の誕生日は今日でした(笑)
お祝い諸々ありがとうございました。

ちょっとした置いてけぼりを喰らい、どんよりした気分で居たら、扉の前に花が置いてありました。
なんだか泣けた…
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しかし「るい殿」って…(笑)

今年も公演準備やら何やらで慌ただしく誕生日が過ぎまして、実はあまり実感が無い…
日中、立て続けに城へプレゼントが届いたのだけど、配達員の方が「ルイ様のお宅ですか?」と。あぁまた苗字が読んで貰えないアレかと思いつつ何も言わずに受け取ったら、二人目にやって来た配達員にも「ルイ様へお荷物です」と(苦笑)えぇー!参ったな…結局二人目にも何も言えなかった。
今までこんなこと無かったのだけど。見知らぬ人にいきなり下の名前で呼ばれるのって、あまり良い気分じゃないな。と思いつつ、ひとつオトナになったのだからそんな小さなことを気にするのはやめようと開き直ってみる。まぁ、いいか。

ひとまず、無事に手元に届きました。ありがとうございます。
今後も、劇団共々どうぞよろしくお願いします。

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June 23, 2014

過去

梅雨に入ったのかと思ったのも束の間か、このところの急激な気温の上昇はなんだろう?
しかし、それに伴ってか、都会でも見事なサイズの夏型の黄揚羽にちょくちょくお目に掛かれる。
暑さには滅法弱いわたしだが、蝶にとっては大切な太陽…仕方なし。

暑さに弱いのは、相棒(VAIO)も同様で、発熱しまくりよく停止する…
その都度、風を送ってみたり保冷剤で冷やしたり、とりあえず励ましてみたりとなんだかもう看病しているような気分になってくる(笑)



月末のイヴェント用に、過去の出演作品のダイジェスト映像をちまちま製作している。
自ら言い出してしまったものの、いざ始めてみるとこの作業はなかなかの羞恥プレイである(苦笑)
割と良い尺になってしまったので、結局自分の劇団での作品のみ。
10年なんて短いものだと思っていたのだが、その中でも僅かながら成長の片鱗が認められる。
というか、10年そこそこにしてやっとなんとなく芸風というか方向性のようなものが見えているのかもしれない。
演者としても、作者としても。あと、映像編集の技術がだいぶ洗練されたと思った(笑)

2005年の作品から、時折映像を作中に挟む演出をしてきたのだけど、当時のわたしは完全に編集ソフトを「楽しい玩具」扱いでして、調子に乗ってエフェクト掛けまくり…そりゃあデータ重いわ…

10年の進歩は、ビデオ技術の進歩にも繋がる。
なんと云っても、旗揚げ公演以降の数作の映像はVHSなのだ!(笑)今回の最大の懸念。
結局業者に頼んでDVD化して貰い、またそれをPCに読み直して変換し…という手間。
それがまた、普段使用していた変換ソフトで全然読み込んで貰えず、業者に問い合わせても全く対応してくれず…途方に暮れかけた。
結局、ネットのレビューから優秀なフリーソフトを落としてなんとかしたが、使い慣れないソフトは色々と回り道するね。

まぁ、舞台写真が残っていないものもあったので、データからキャプチャしてサイトのギャラリーでも更新するか。
いずれやらなければならない作業だったのだ。良い機会だっただろう。

最近のデータから編集していったので、どんどん時代を遡っていく感覚で不思議。
突っ込みどころ満載だが、しかしこんな過去があってこその今かと思えば…まぁ。
色々な意味で破壊力のある映像に仕上がってきている(苦笑)どうぞお楽しみに。

blogに書きたいネタは色々とあるのだけど、イヴェント終了してから追ってupします…

+++

birthday event
2014/06/28&29 両日17:00〜19:00
詳細は此方の記事をご参照下さい。




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June 22, 2014

消耗

イヴェントの最終稽古だった。
最終、と云っても演奏と合わせる稽古が最後ということで、個人稽古は直前まで少しずつやっていく予定。
今日は当日スタッフで来てくれるゆうちゃんも交えて、照明やら諸々の確認をしつつの通し。

懸念していた最後の場面もなんとか固まり、全貌がやっと見えてきたかも。
芝居以外にも稽古しなければならない事があるのだ。曖昧だったのですっかりさぼってしまっていたけど…
こういう催しだから、普段やらないことに挑戦しないとな。

しかしね、数時間の稽古の中で2回ほど頭から通したのだけど…この芝居、凄い腹減る(笑)
一人で30分そこそこ喋り続けることは精神的にも肉体的にもパワーを使うものだなと改めて思う。
小さな会場なので、大きく動き回るような芝居は無いにせよ。この消耗の仕方は凄い。


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birthday event
2014/06/28&29 両日17:00〜19:00
詳細は此方の記事をご参照下さい。

両日ともまだお席に若干余裕があります。
今回は会場の都合上、当日はお席のご用意が出来ない可能性がありますので、事前のご予約をお願い致します。



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June 21, 2014

邂逅

血族の皆様においては、祈りの日でありメロンパンを食す方が居たりもする今日だが、
うちの座長、a-m.Lullyさんの誕生日です(笑)

人生に影響を与える映画とは凄い。
いや、色々なものに影響を受け易い多感なお年頃に観れたこと、コルビオ監督にも会えたことは本当に幸福だったのだと思う。ボリス・テラルにはまり過ぎて滞在中に毎日ホテルの部屋に手紙や花束を送り付け、ロビーで待ち伏せたりしたが(笑)その甲斐あってかサインが豪華だった。
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映画自体物凄く素晴らしい作品だった訳だが、この役者がリュリじゃなければこうも感動しなかったと思う。

先日は、古楽まつりにて「アポロンのアントレ」を観賞出来る幸運に恵まれ、久々にこの映画観たくて堪らないのだけど…うちにはVHSしか無いという(泣)DVD欲しい。



先頃観賞したものは、この「寛大な恋人達」のものではなく…「愛の勝利」でのアントレだったのかな?
古楽まつりのレポもそのうちupします…6月の横浜は、きっと何かが起こるのかもな。

そういえば、以前からずっと観てみたかった「ペダル・ドゥース」を最近観た。
ボリスがボンテージ姿で踊りまくっていた…衝撃。


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June 17, 2014

流血

暑さと眠気でぼんやりしていた日中のこと。
駅のエスカレーターから転落し、ちょっとした流血事件を起こす(苦笑)

現場を目撃していた何処ぞのマダムが、ホームまで私を追い掛けて来た。
心配してくれたのかと思いきや…
「うちの息子も最近階段で怪我してねぇ、どうしてかしらね?なんで階段から落ちちゃうものかしら〜?」
…知る訳ないだろう!(怒)
もう、放っておいてくれよ…!


本当に、あまりにも思考に靄が掛かった状態だった為に、すぐさま状況を把握することが困難だったのだけど…
城へ帰り着いてよくよく見てみたら、服が破けて結構な範囲で怪我をしていた。これは痛い筈だ。
わたしは血や傷を見ると途端に気分が悪くなる気弱な生物である、意外とね。
吐き気を催しながらなんとか手当てをしたが、血を見た視覚的なショックからみるみる痛みが増す(単純)

本番前、か。
この時期はよくやらかす。
ひとまず、衣装が短パンとかじゃなくて良かったな(笑)


そんなこんな、怪我を負いながらも公演準備を進めております。
両日まだ若干お席に余裕がございます。
自分で云うのも少々おこがましいような感はありますが、どうぞお祝いに来て下さいね(笑)
お待ちしております。

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birthday event
2014/06/28&29 両日17:00〜19:00
詳細は此方の記事をご参照下さい。



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June 15, 2014

古楽

聖和笙さんのご案内で、よこはま古楽まつりに行って来た。
プログラムを拝見し、これは是非知らせなければとバロックダンス愛好会の方々も急遽お誘いして、いざ長浜ホールへ。

海の見える坂道を下り、公園の中にある可愛らしい建物。この地下に音楽ホールがあるのだ。

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昼12時から、まずは様々な古楽器による演奏会が延々続く。
いきなりラモー、リュリ、テレマンなど。もうときめきっぱなし(笑)
バロックダンスやルネサンスダンスの集団による演舞もある、素敵な演奏会。
あぁ、生演奏でメヌエットなんて羨ましい…
実際に間近で見るのが初めての古楽器もあり、非常に興味深い。

たっぷりと演奏を堪能したあとは、会場の椅子を片付け、ルネサンスの踊りのひとつというノエルをレクチャーして頂き、お客様も奏者さんも全員で踊る。ステップのみの簡単なものだったので、皆さんすぐに覚えて楽しそうに踊っていらっしゃった。

フレームドラムの講習、休憩を挟んでいよいよ古楽ライブ。

お目当てはなんと云っても前述の聖和笙さん率いるTheatre de Versaillesによるダンス公演。
そもそも映画「王は踊る」がきっかけでバロック音楽に親しむようになったわたしはやはりリュリの曲が大好物な訳で…こんな鼻血モノのプログラムを見逃すことは出来ないのだ(笑)

「ラ・マリエ」で入場し、チェンバロの演奏を挟んで「アポロンのアントレ」と続く。
入場時はマントを羽織っていたルイ14世は、かの有名な「夜のバレ」のアポロン神のお衣装に。

こういうやつ↓
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映画で散々観た訳だが、生で拝見するの実は初なので感動。
最前列でたっぷり堪能致しました。流石は様々なダンスに通じている聖和さん、素晴らしい跳躍と優雅な雰囲気で素敵だった。

映画の影響で「アポロンのアントレ」というと「寛大な恋人」の全身金粉姿を想像してしまっていたのだけど…
(難解なステップで失敗した王がダンスから退いてしまう原因になったと云われている)
因みにブノワ・マジメルの「寛大な恋人」ヴァージョンは本人が踊っている場面と影武者が踊っている場面があるのだが、そんなことはさておき凄い映画です。


しかし「愛の勝利」のほうが、一般的には有名なのか。
城へ帰って色々調べてみた。こちらで踊っている方のほうが圧倒的に多いのね。
そう、わたしは音楽は好きだが曲名とか結構知らないままCDなど買い漁って心地良く流しているだけ派なもので…知識はかなり微妙。
先のコンサートでも知っている曲が結構あったにも関わらず、かろうじて作曲家が分かるかも?という程度(苦笑)


続いて市川智津子さんによる「パッサカイユ(アルミード)」。
この曲も好きなのだよね…というか、4月公演のプロモーション映像で思いっ切り使っていたし(笑)
市川さんもお名前はよく聞いていたのだけどステージを拝見したのは初。此方も素敵でした。

「ガラテのシャコンヌ」ののち、国王が演奏者とパートナーに花(褒美?)を授与するパフォーマンスで終了。

フレームドラムの演奏&合唱、パフォーマンス集団カプリオルの舞踏劇、最後は先に講習を受けていたノエルを再び全員で踊り閉会。
物凄く盛り沢山な催しでした、大満足。


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カプリオルの公演にも「鞭打ち爺さん」として出演されていた聖和笙さんと。
ご案内本当にありがとうございました、楽しかった。

Theatre de Versaillesのサイトに当日のお衣装を着けた写真が出ています。
こういった催しはどんどん続けて頂きたい。もっとバロック音楽が身近になると良いのにな。


+++

リュリの楽曲も歌劇もダンスも本当に素晴らしく、間違いなく音楽・演劇の一時代を築いた偉大な人物なのに
どうしてこんなに普及しないというかマニアックな位置づけにされてしまっているのだろう?とふと思った。
そもそも所謂バロック音楽自体がマニアックと思われる傾向だからなのか。
かくいうわたしも映画を観るまで存在自体知らなかったくらいだからな。

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今更な知識だが「誰それ?」という方の為に押し付けがましくも主観交え超ざっくり説明を…

ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste Lully)は、ルイ14世に仕えた宮廷楽長。
元はイタリア人だが、国王の寵愛を得てのちにフランスに帰化。踊りの名手でもあった国王の為に、数々のダンス音楽を作曲。
幼くして即位し、政治の実権を握ることの出来なかった少年王はリュリの書くバレでの存在感でその威厳を示していたとかいないとか。
ほか、モリエールと組んで製作した数々のコメディ・バレや、オペラをフランス風にした歌劇でも有名。ダンサー、演者としても度々自作に出演していた。
激しい性格が災いしてか、兎に角スキャンダルまみれで敵が多く、波乱の人生を送ったようだ。
フランス宮廷に送り込んでくれた恩人である大公妃に卑猥な詩を送って解雇、
上演権を独占した為に周囲の作曲家などから反感を買いまくり、
男色疑惑が元で結局は国王の寵愛を失い、
挙句は指揮棒で脚を突いて破傷風に掛かるが切断を拒否し死亡。
「王と踊った脚は切れぬ!」とか映画では言ってますね。壮絶なエピソードが多過ぎる人だ。



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June 11, 2014

美少女

照明スタッフ・アサトさんとランチ。
突発的な雨の続く都内…傘も持たずに出掛けるわたしはなかなかのチャレンジャーである(笑)

アサトさんと別れ、渋谷まで映画を観に行く。

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「ヴィオレッタ」
…所謂フレンチ・ロリータと呼ばれた、伝説的美少女エヴァ・イオネスコ本人がメガホンをとる自伝的映画。
写真家である母親の手により、際どい写真集を発表された少女モデル。

彼女の過去の出演映画は観ていないものの、流石にわたしも「エヴァ」という写真集の存在は知っていた。数年前に書店でパラパラ眺めたのみであるが…
確かに、幼児性愛を増長し兼ねない内容ではある。なんといってもリアルな少女のヌード写真なのだから。事実、この映画自体も児童ポルノに敏感である日本公開にあたっては、映論の問題は避けられなかったようで、色々と苦労したらしい。
しかし、作品自体は、アート性を前面に出していることや当事者の原作ということもあってか直接的にエロティックな描写は一切なかった。これは、スキャンダラスで俗な作品ではなく、あくまでも上質なアート作品なのだ。
わざわざこんなマニアックな映画を観に行くような者のなかにそんな誤った期待を抱いた者は居ないだろうが…派手な演出が無いことで世界観やドラマ性が際立っていた。

思春期の少女と、芸術に取りつかれた母親。美し過ぎる娘が母を狂わせ、繊細な魂を持つ二人は不器用に愛を求めながらも傷付け合い、切ないまでに衝突を繰り返しすれ違う。
母娘の互いに持つ脆さと刃物のような危うい鋭さ、鏡のように互いを映す依存性、求め合いながらも共存出来ないのはあらゆる意味で二人が近過ぎるが故であるというのがもどかしい。
スタジオに二人で籠り、写真を撮影する時間だけが間接的ではあれど唯一心を通わせるひと時なのだ。しかしそのある種神聖な儀式のような二人の世界もやがて崩壊し始める…

写真集が大々的に世間に出回り、母は芸術家としての名声を得て暮らしも楽になる。しかしその代償としてヴィオレッタは学校で嫌がらせを受け、行き場を失って孤立してしまう。
過激になる要望にも耐えられなくなり、遂にはその不満をぶつけるも、しかし母の葛藤は驚くほど幅が狭い。根っからアーティスト気質である彼女は、自分の信じる美意識に忠実過ぎ、社会適応する感性を持ち合わせていない。少女のままなのだ。作中でイザベル・ユペールがアンティーク調のドレス姿でドールに囲まれた自分をカメラに収めている場面があるが、この母の本質かと思う。
とはいえ幼い娘にそんな芸術的美意識が理解出来る筈もない。少女はただ母の温もりを求め、その飢餓感を満たす為だけにカメラの前に立つ。
最終的には社会の介入により作品は発禁状態となり、母娘は引き裂かれてしまうのだが…これは作者の願望込みの結末だったのだろうか?
親の束縛からの自立、しかしちょっとしたモチーフではあるが少女はやがて母の世界を理解し、取り込むことが出来る日が来る予感がするラストだった。

再三内容のことばかり書いたが、ヴィジュアル面だけでも充分楽しめる映画。
ヴィオレッタや母親が作中で纏うファッションは70年代フランスのモダンとクラシカルが共存するものでかなりハイセンスである。少女趣味過ぎるような気もするが不思議とマッチしている。撮影小道具として出てくる諸々やスタジオの退廃的な雰囲気もわたしは好みな感じでとても良いと思う。

そしてなにより特筆すべきは、ヴィオレッタ役のアナマリア・ヴァルトロメイの輝くばかりの美少女っぷりだろう。
ファッションの話ではなく、一般に云うところのロリータとは、儚げで危うい少女性と特有の妖艶さを併せ持つものではないか。彼女の神がかりな美しさ、そして表現力の豊かさ…この作品のなかで鮮烈なまでの存在感を放っている、素晴らしい。
無論、イザベル・ユペールも恐ろしく美しいのだが。「ピアニスト」がだいぶ衝撃的だったのでわたしの中ではそのイメージが強いのだけど…上品に狂気じみた役が似合う女優だな。



毒々しいまでの美意識とイノセントが共生する秀逸な作品だった。


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June 08, 2014

脱稿

月末のイベント用台本、脱稿!(遅)
当たり前だが、一人芝居ということは、わたししか喋らない訳で…台詞量がとんでもない。
4月の公演では、再演なうえ実はそんなに登場sceneが無かった為に、台詞覚えに関する苦労は殆ど無かったのだけど。
そこからの、今回との差たるや…自分で決めたこととはいえ、軽い恐怖に襲われているところ(苦笑)
自分で書いたところならまだしも、原作の小説から引用している情景描写の部分など耳慣れない言葉がかなりあり苦戦中。まさに耽美的というべき美しい表現がとても多い原作なので、しっかりと音でお伝え出来れば良いのだけど。読んで心地の良い言葉と聴いて心地の良い言葉の兼ね合いが非常に難しかった。
とりあえず、大前提として覚えなければ何も始まらんというね(苦笑)
結構時間が無いのだけど、大丈夫だろうか?

mum
なんとか上がった脚本を引っ提げて、本日はMumにてギター・釜谷さんと2度目のミーティング。
わたしがざっくりとイメージをお伝えしておいた楽曲の部分を詰めていき、曲と合わせて稽古してみる。
生演奏で芝居をするというのは、なかなか新鮮で楽しいものだね。
やはり生音は良い、ぐっと世界観が拡がるようだ。如何せん不慣れなものであれこれフォローを入れて頂いています、感謝。


諸々、遅れが生じまくりで申し訳無いな。
フライヤーとか今更入稿(遅過ぎ…)、配る余裕あるのか?
他にもっとやるべき事がある気がしないでもない。
birthday-m


そして、執筆中に溜まりに溜まってしまった別件の書き物仕事を急いで片付ける。
感覚が戻らん(泣)普通の説明文のはずなのに、言葉の端々に邪悪な雰囲気が漂う。なんだこのブラック感。
魂が彼岸から帰還出来ない…


後追いで最近の出来事、記事を更新しております。



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朝霞ルイ

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